アルトサックスで行こう(Take The "A" Saxophone)since2008

熊本でさすらいのアルトサックス吹きをやってます。脱素人を目指して頑張ってます!
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Misty(ミスティー)のコード進行を分析してみました

ミスティー、名曲ですね。
しっとりとしたバラード。

慣れない恋に戸惑う初恋の歌だそうです。
私の心は霧の中。
どーしたらいいのかしらん?

演奏としては吹き始めからいきなり大きな山場です。
吹き始めたとたんにフニャーで、
すべて台無しに出来そうな、表現の難しい曲です。
運指は問題ないと思いますけど。

逆に出だしが決まるとずーっといいイメージで聴いてもらえそうです。
歌心と音色が大事なんですね。
ですが、コードを理解するにこしたことはありません。
気合いで読んでくださいねっ!
ミスティーは一般的に多いキーがEbですから、
アルトサックスではキーはCになります。
テナーサックスだとキーはFになりますね。

基本的にはアルトサックス用キーのコード表記でお話を進めますよ。

アルト(Eb):C,D,E,F,G,A,B(Cメジャー)に対して、
テナー(Bb):F,G,A,Bb,C,D,E(Fメジャー)
C楽器(C) :Eb,F,G,Ab,Bb,C,D
となりますので、
コードをいれかえてご理解ください。

C7と書いてあったらテナーさんはF7、ピアノさんはEb7
Am7と書いてあったらテナーさんはDm7、ピアノさんはCm7
という意味です。



曲の展開はAメロ、Aメロ、Bメロ、Aメロです。

知らない人のために

テナーですけど、うまいです、この人。


ではAメロ見てみましょ。

| CM7 | Cm7 C7 | FM7 | Fm7 Bb7 |
|CM7 Am7 | Dm7 G7 |1. Em7 A7 | Dm7 G7 |
|2. C6 | C6 |


こんな感じです。

まずはCメジャーのダイアトニックコー・・・
そうそう!
以前アナザーユーの分析にも書きました。
同じCメジャーなんですよね〜。


ですが、おさらいも兼ねて
CM7 Dm7 Em7 F7 G7 Am7 Bm7(b5)
でしたよね〜?
わからない人は理論講座を読んでみてね!


Aメロのコードを見てみると、
半分はノンダイアトニック・コードなのがわかります。
わかりました?

CM7,Am7,Dm7,G7以外はノンダイアトニック・コードです。
ですから2小節目からさっそくCメジャー以外の音が入ります。


2小節目のGm7-C7はFキーのツーファイブですよね。
ですから3小節目のFM7までの2小節は
キーがFになると考えてもいいですね。
そうするとその部分はシが♭すればいいですね。


ですが、ここはノンダイアトニック・コードのツーファイブなので、
そのままFメジャースケールを使うと、
移調した感じが強くなります。
Gm7のところをG(ソ)からスタートしてFメジャースケールをなぞると
Gドリアンというスケールに、
C7のところをC(ド)からFメジャースケールをなぞると
Cミクソリディアンというスケールになります。


この組み合わせ(つまりFメジャースケールなんですが)ですと、
この部分は完全にFキーを感じさせてしまいます。
転調感を出したい時はそれでいけますが、
この曲のこの部分って曲の大きな流れの中では
さして転調している雰囲気ではないので、
特にC7をミクソリディアン以外のスケールで吹いた方が
自然に曲の流れに合うかもしれません。


そこでノンダイアトニック・コードのセブンスコードには
よくハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウ(以後hmp5)が使われます。
他にもオルタードスケールやコンビネーション・オブ・ディミニッシュと
いったさまざまなスケールも使われますが、
難しいのでいずれ理論講座にてお話しします。


hmp5は理屈は完全5度下の音から始まるハーモニックマイナースケール、
ここではC7なので、
Cの完全五度下、つまりF(ファ)ハーモニックマイナースケールを
ドから始めたスケールです。


ド、レ♭、ミ、ファ、ソ、ラ♭、シ♭
です。
シだけでなく、
レの代わりにレ♭、
ラの代わりにラ♭をうまくフレーズに取り入れると
よりジャズっぽくなるってことですね。


難しい横道にそれてしまいましたが、
コード進行に戻りますね。


4小節目。
ここはいままでのFキーからFmへの転調です。
メジャーからマイナーにひっくり返す進行はよくられます。
そして別のキーのツーファイブに持っていってます。

Fm7- Bb

これはEbキーのツーファイブですね。
たしかにここの部分のメロディーって
ちょっと上昇する時の雰囲気が違いますよね。
Ebはシとミとラが♭します。

Cメジャーの曲の中では随分違う響きがしますね。
ここはオルタードとかホールトーンとか使ってみたくなる部分かな?
今思っただけで実践は出来てないけど(苦笑)。


5小節目はいいですね。
アナザユーの時も説明したかと思いますが、
Am7はIIIm7なのでI M7と同様トニックとしての
機能を持っていますので、
実質CM7と考えてよいです。
多分(^^);


その後は定番のDm7-G7ですから、
そのままCのツーファイブです。
ダイアトニックコードのツーファイブなので、
ここのG7は普通にGミクソリディアン、
つまりソから始めたCメジャースケールでいいかと思います。
ミスティーのキーがCたる所以ですから。


そしてAメロ一周目はいったん7小節目で

Em7- A7

つまりDのツーファイブ行ってCのツーファイブ行って
頭に戻ります。

ここの2小節はコードをCメジャーキーの度数で見ると、
IIIm7 - VI7 - IIm7 - V7
これスリーシックス・トゥーファイブと言うか言わないか
わかりませんが、よく見られるパターンの進行です。


やっぱりIIIm7 - VI7のところをどう料理するかで、
動きのあるフレージングができるところです。

ただ曲がミスティーなので、
そううねらなくてもいいんでしょうけどね。


2周目のAメロ最後はC6(シー・メジャー・シックス)。
これはC(ドミソ)に6番目の音(ラ)を足した響きのコードです。
ひょっとするとここはいろんなコードが当ててあるかもしれません。
でも基本的にはAメロの締めとしてまとめていくか、
8小節目あたりでBメロへ行きまっせ〜的なフレージングをすると
いいのかな。



ふ〜。


続きまして、Bメロ。
ざーっと行きます。


| Gm7 | C7 | FM7| FM7 |
| F#m7 | B7 D7 | Em7(b5) A7 | Dm7 G7 |

いきなりBメロ冒頭からFのツーファイブですね。
最初の4小節はFメジャーキーです。
ここは思いっきり転調してていいのかもしれませんし、
いろんなスケール当ててもどっちでもよさそうですよね。
曲の流れからして。


後半はさらに転調します。
ここも転調感を煽って全然問題ないかな〜。
F#m7 B7はEのツーファイブ
ファ、ド、ソ,レが♯します。

B7からD7に行ってるのは今の僕ではよくわからんです。
そしてEm7(b5)-A7。
これはDmのツーファイブです。
シが♭します。
マイナーキーのツーファイブはホントは
もうちょっとセブンスのスケールを変えた方がいいですけど、
それはまた追々・・・。

そしてCキーのツーファイブに行ってAメロに戻ります。


いやーお疲れさまでした。
僕が疲れましたけど・・・。


ですが、今までこの曲は結構コードに無頓着に吹いてましたので、
(これまでに公開した演奏はすべてコード知らずに吹いてます)
すごく自分で勉強になりました。


わかったような口叩いておりますが、
書いてる本人が書きながら今理解していっているという現状です(笑)。
実践に活かされるのはこれからということですね(^^);


まぁバラードですから、
ベラベラ吹く必要は全然ないと思います。
使える音が少しわかったかと思いますので、
それだけを意識して、
あとは1音を長ーくとってもよいし、
音色を聴かせる演奏を心がけましょう!
(自分に言って聞かせてますw)
ジャズ曲コード進行理論勉強 | permalink | comments(4) | -

この記事に対するコメント

早速リクエストに応えていただきありがとうございます。実はいつ出るかいつ出るかと待っておりました(笑)。(マンさんのかっこいい演奏も何度か聴きました)

力作のようですのでじっくり読ませていただきます。ちょっと読んだだけでは理解できないようなので。

また質問などありましたらします。まずはお礼まで。
くりくり | 2010/01/24 6:52 PM
くりくりさん、こんばんは!
さっそく気付かれましたね(^^)
手元のReal Book片手にじっくり読んでみてください。
質問あったらどなたでもどうぞ。
答えられる範囲で頑張ります!
間違い等のご指摘もございましたらご教授ください。
マン | 2010/01/24 9:07 PM
こんにちは。

「ミスティ」コード分析についてプロのサックスプレイヤーに質問しメールで回答してもらいました。マンさんと講義と併せて、かなり分かってきました。個人的にもいくつか参考書で学習しているので、研究発表としてお話します。ずいぶん遅れてしまいすいません。

まず、コード(「/」は小節の区切り、「・」は同一小節内に2つのコードです)は以下の通り。
<Aメロ8小節>
CM7/Gm7・C7/FM7/Fm7・Bb7
CM7・Am7/Dm7・G7/Em7・A7/Dm7・G7
<Bメロ8小節>
Gm7/C7/FM7/FM7
F#m7/B7・D7/Em7・A7/Dm7・G7

その人によれば、Aメロの5〜8小節「CM7・Am7/Dm7・G7」「Em7・A7/Dm7・G7」とBメロの最後「Em7・A7/Dm7・G7」はいずれも「循環」と呼ばれる典型的なコード進行だそうです。数字でいえば「1-6-2-5」「3-6-2-5」となります。私の学習したところでは、これについての解説が市販の学習本では「差がつくサックステクニック」(シンコー・ミュージック)54ページに出てきます。また、「実践ジャズアドリブ・アルトサックス下巻」(ヤマハ)7ページでも軽く触れています。詳しくはこれをお読みください。それによると、一見転調風で、しかしながらあくまでキーはこの場合、「C」ということのようです。この回答で私は目からウロコが落ちました。

それとBメロに出てくる、「D7」は最後の「G7」に対するダブルドミナント(ドミナントにつながるドミナント)とのことです。これと直接関係ありそうな記述が「実践ジャズアドリブ・アルトサックス上巻」(ヤマハ)51、53ページに出てきます。機会があればごらんください。

結論として各小節の調性は
Aメロ
1小節目 C
2、3小節目 F
4小節目 Eb
5〜8小節目 C

Bメロ
1〜4小節目 F
5、6小節目 G
7、8小節目 C

となるようです。
以上ご参考になれば幸いです。

追伸・「実践ジャズアドリブ・アルトサックス上巻」(ヤマハ)には「アナザー・ユー」のコード分析が出ています。これもマンさんの参考になるかもしれません。
くりくり | 2010/02/14 10:40 PM
くりくりさん、すげー!

おかげでこの記事、すっごく内容濃くなったような気がします。ありがたいです〜。

確かに循環デスネ。

バラードというだけで、全然循環なんて頭になかったです。循環というとアイガットリズムとかドキシーとかのイメージしかなくて。いろんなパターンがあるんですよね。おそらく気がついてないだけで、たくさんの循環パターンのコード進行がいたるところに存在しそうですね。


だから本当は循環のパターンを全てのキーで練習するとかやると、いろんな曲に応用できるってわけですね。

少しずつお勉強していきたいと思います。今後もよろしくお願いします!
マン | 2010/02/15 2:22 PM
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