There Will Never Be Another Youで理論講座その3
21小節目になりますが、
ここは前半と同じくFM7にツーファイブ進行からやってきます。
FはCメジャーの4度、IVですからサブドミナントです。
このVm7-I7-IVという進行もしょっちゅういろんな曲に出てきます。
そしてそのIVからbVII7(サブドミナントマイナー)に進む形ですね。
その2でお話ししていますが、
例えばセッションの定番I'll Close My Eyesでも8〜9小節目がそうですね。
ちなみにキーが違うだけで、かなりコード進行はアナザーユーと似てるんですよ。
それから23小節目でCM7に解決するところまで同じですが、
次からが前半と違ってきます。
F#m7(b5)-B7
度数で見ると#IVm7(b5) - VII7です。
見慣れない感じですが、一応理屈を解説しますとぉ、
#IVm7(b5)のルートを半音下げるとIVM7になるんですね。
ということでこれはIVM7の代理コードと考えられるので
役割はサブドミナントと言えます。
その次のB7はVII7ですが、これはちょっと複雑。
まずIVM7(サブドミナント)の7度の音が半音下げられて、
つまりブルーノート音を使ったとしてIV7になることがあります。
ブルースなんかそうですよね。
そのIV7とVII7は構成音が3つ同じなので
VII7はIV7の代理コードと考えられます。
なのでIVM7の代理コードにもなるとして役割はサブドミナントと
解釈することができるというわけです。
まぁ理屈なので僕もほとんど受け売りのような解説ですね。
なのでこの24小節目はサブドミナントとして
機能してると素直に考えてください(^^
ちなみにEマイナーのツーファイブ進行ですね。
EmはIIImなのでトニックの役割になります。
次の25小節目はたいていCに進んでいますが、
Em7のかわりにあると思ってもいいです。
どっちにしてもトニックです。
F#m7(b5)はF#ロクリアンスケール。
B7はBハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウなどを使います。
25小節はC6にきて次すかさずF7(#11)となってます。
トニック〜サブドミナントと進んでいます。
そして最後26小節目から3-6-2-5-1と進んで終わりです。
Em7(IIIm7)はEフリジアン(Cメジャーをミから始めただけ)スケール。
A7(VI7)はAハーモニックマイナーパーフェクト5thビロウなど。
Dm7(IIm7)はDドリアンスケール。
G7(V7)はGミクソリディアンスケール。
このような感じになっております。
それぞれのコードにはトニック、サブドミナント、ドミナントなど役割があり、
そこにサブドミナントマイナーやセカンダリードミナントが組み込まれることで、
ハーモニーに動きができていろんな曲が出来上がっています。
サックスでジャズのアドリブをするということは、
このコード進行というハーモニーのうねりを理解して、
まずはその上できちんとサウンドするフレージングをしていくことです。
まぁ僕も全然まだまだ長い道のりですけど。
こう書くと「やっぱり理論て難しいから無理〜」
とか思われてしまいそうですが、
今回の解説で出てきたようにある程度頻発するコード進行の
パターンがあります。
それはキーが違っても度数でコードを見るとわかります。
度数がけっこう大事なんです。
例えばCメジャーの曲だとDm7-G7はツーファイブですが、
これがBbメジャーだとスリーシックスとなりますし、
度数が違えば役割が違ってくるわけです。
アナザーユーでは大事なパターンが3つ出てきました。
先程述べた3-6-2-5-1
II7
Vm7-I7-IVM7(サブドミナント)-VII7(サブドミナントマイナー)-IM7
これを他の曲でも見つけてみましょう。
度数をチェックしてて、
これらのパターンが発見できるとおおっ!と思います!
そしてコード進行を覚えやすくなります。
そんでもってキーさえ換えればそのパターンに対応した
フレーズが使えるというわけです。
だからいろんなキーでフレーズを練習するのが大事なんですね。
というわけで超久しぶりに理論の話をしてみました。
数年前の記事よりかは説得力あるかなぁ〜。
でもカンニングもしてるのでリアルで会っても理論攻めしないでくださいね。
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